この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第3章 抱かれたい理由
結果として、男女の情交の体を保ってはいるのだろう。少なくとも傍から見たのなら、そうだった。男は激しく腰を前後に振り、女の奥底を叩き続けていた。
だが受けている実感は、それとは大きく乖離する。俺は得体の知れない闇の中に、激しい猛りを吸い取られ続けていた。
そういった感覚の中に陥りながらも、得られた快感は絶大である。逃れてから、すかさず掴まる。引いてから、否応なく呑まれる。
俄かに蠢く粘膜に搾られるようにして、男の硬直は極限まで高められていた。一気に昇り詰めようとするベクトルに、最早、抗う術も持たない。
「ま、松川さん……」
「い……いいです、思い切り。でも、その前に――」
肩にすがるようにして俺を見つめ、彼女は切ない顔で懇願した。
「あの時のように、土埜と――」
身体をしっかりと抱きしめ、俺は無我夢中で叫んでいた。
「土埜ぉ!」
「はっ、はい! ――んんっ! くっ、ください――お兄さんの、あああぁ!」
ドブッ、ドブッ、と――。
激しく明確な律動で、大量の精液を注ぎ込む快感に、俺は溺れていく――。
「うっ……うう……あぁ……」
まさにすべてを吐き出して、俺は彼女の上に折り重なった。交尾終えて力尽きる様は、女王蜂に命を捧げる雄蜂のようである。大げさかもしれないが、そんな心境だった。
なのに、彼女は――
「……お兄さん。まだ、ですよ」
「……?」
耳元でささやかれ唖然とする俺をよそに、彼女は身体を繋げたまま、その体勢を入れ替えた。
くす――と、笑みを零し。
「もっと、ください」
今度は俺を見下ろして、彼女は言うのである。