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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第1章 夏のはじまりは刺激的に
「なに?」
「いや、別に……」
「ああ、もしかして。どんな仕事してたのかな、とか考えたり?」
「う、うん……そうそう。二年で私立の学費を稼ぐなんて、かなり大変だなって」
思わず見惚れていたことを誤魔化そうと、彼女から振られた話に咄嗟に合わせていた。するとその直後、それが不用意だったことを思いしることになる。
「端的に言えば、夜のお仕事かな」
「え?」
「わかるでしょ。女が短期間で稼ごうとしたら、どうしたら手っ取り早いかってことくらい」
「キャバクラ……とか?」
「うーん……キャバもやってみたけどぉ。私ってこんな感じだから、女の子の中で上手く立ち回れないんだよね。だからついでに言っちゃうと、実はあの子たちともそんなに仲良くないから」
あの子たちとは瑞月たちのことだろう。それが本当なら、どうして二週間も一緒の旅行に同行しているか不思議だ。
「そんなわけでさ。キャバを辞めた後に、行き着いたのが――」
彼女はそこで言葉を切り、俺の耳元に唇を近づけ、ささやきかけるように告げた。
「――エッチなお店だよ」
「……!」