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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第3章 抱かれたい理由
潤滑を増した胸の間。彼女はそれを利して、更に俺を責めようとしていた。
「お兄さん、土埜のおっぱいで、もっとぉ!」
両手で自らの胸を上下に揺らす。徐々に激しく、柔らかな弾力で、挟みつけた男の象徴を搾り上げていく。一心不乱に彼女は、己の武器を操っていた。
「うっ、ああっ……!」
只でさえ、彼女の壺で十分に加熱された直後。その上、魅惑的な弾力に埋まり、こうも直情的に弄ばれてしまえば、こちらとしては成す術もなく――というか、彼女の成すがままに、果てさせられるのを待つばかりになる。
「もう、イキそう?」
「あ、ああ……もう、出そうだ」
「いいよ――。好きなだけ! 思いっ切り! 出してぇ!」
「――!?」
その時だった。俺は彼女の眼差しに、そこはかとない違和感を覚える。
淫らに胸を揺すり、挟みつけた男を絶頂に導こうとしている彼女は、興奮も顕わに既に普段の丁寧な言葉遣いさえ忘れている。
そんな彼女の瞳には、色が無かった。刹那、確かに感じる。吸い込まれそうな漆黒だったそれが、今は空虚なのだ。瞳の奥に、なにも見当たらないではないか。
そう感じた時に、恐ろしくなった。彼女の愛撫に溺れて果てようとする瞬間にありながらも、そのまま流されて行き着いた場所の、その光景を前にした時をイメージし、心底から恐怖した。
これは感覚にすぎない。錯覚かもしれない。それでも、快楽に満ちた身体が、一瞬にして凍りつこうとしていた――。