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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第4章 かわいい企み?


 発熱のためだろう。瑞月は意識が朦朧としているようだった。身体を抱えるように家に入れ、とりあえずリビングのソファーの上に横たえた。

「瑞月、大丈夫か?」

 返事はない。目を閉じたまま、微かに聴こえるのは息遣いだけ。

 少し汗ばんだ額に手を当てると、かあっ、という熱量が伝わってくる。やはり、かなりの高熱。俺は焦って家内を駆け回ると、毛布や体温計、ペットボトルの水などを手にして瑞月の元に戻った。

「寒いか? とりあえず、毛布だけでも」

「ん……」

 吐息交じりに微かな声を発し、瑞月は毛布の中で身を丸めた。

 季節はもう真夏を迎えている。避暑地なんて呼ばれるこの地も近年の酷暑においては、特に日中の気温など他とそう大差ない暑さだったりする。太陽が強く照りつける今日も、立っているだけでじわりと汗ばむくらいだ。

 そんな中、毛布を纏い身体を小刻みに震わせている瑞月の様子は、どう見ても只事ではない。

 こんなところではなく部屋に連れて行って、ちゃんと布団に寝かせてやろう――否、それよりも医者に診せなければ――いやいや、まずは体温を測るのが先だって。

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