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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第4章 かわいい企み?


「おにい、ちゃん……?」

「ああ。どうした、瑞月」

「私……苦しい、の」

「どこが苦しいんだ?」

「……胸の奥が、ずっと……ね」

「胸?」

 こくりと頷いた瑞月が、薄く目を開き俺を見る。

「全部……お兄ちゃんの、せい」

「俺の……?」

 それがどういう意味なのか問い質したかったが、瑞月は言い終わるとすぐに目を閉じてしまった。同時に体温計が、計測完了の電子音を鳴らす。

 38度8分。想像を超えた高熱に驚き、急ぎ瑞月を医者に連れて行くことにした。夏の薄着の上から俺の冬用のコートを羽織らせ、身体を抱きかかえて車に乗せた。

 最寄りのクリニックに着いた後は、なんとか自分の足で立ち上がってくれたので、診察の方は難なく受けることができた。高熱であることから先にインフルエンザの検査を行ったが、結果は陰性。診察された瑞月の症状は急性上気道炎、すなわち風邪である。

 別荘に帰ると、とりあえず瑞月の宿泊する和室に布団を敷いて寝かせた。たかが風邪と侮ることなかれ、ではあろうが、心配して付き添っていた身としては、ホッと一安心といったところだった。

 そうなると処方された薬を飲ませるためにも、食事を取らせたいところ。薬局に寄った後、一応は果物やゼリーなど胃に負担のかからないものは買ってきたが、やはりまずはお粥だろう。俺はキッチンに立ち、食事の用意をはじめた。

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