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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第4章 かわいい企み?
「みんなと一緒ですよ。ご飯の最中だって言ったじゃないですかぁ」
「あ、そっか。ごめん、じゃあね」
「え? あのぉ――」
終話。変な切り方になってしまったが、どの道、電話で話すことではないだろう。明日には帰ってくるのだから、また二人で話すタイミングもあるはずだ。
一度、瑞月の様子を見たが、寝息を立ててぐっすり眠っているようだった。俺は書斎に下ると僅かな時間でもと思い、パソコンを開く。思いの外、執筆に集中すると、次に時刻を確認した時には、既に午後九時を回っていた。
再び瑞月の様子を見に一階の和室へ。そろそろ腹を減らしているかもしれない。冷蔵庫に入れていたメロンも冷えたころだ。
「おーい、瑞月。体調はどうだ?」
「あ……お兄ちゃん? うん……割と、よさげかも」
「メロンでも食うか?」
「うーん、でも、その前にさ」
「なんだ?」
「汗かいちゃった、気持ち悪いよぉ……」
「じゃあ、着替えなくちゃ」
と言いつつも、当然この別荘には瑞月の衣服は置いてないので、部屋にある荷物の中から用意しなければならない。バッグを勝手に物色するわけにもいかないし、とりあえず部屋を出ているしか、などと思案していた時だった。
「ねえ、お兄ちゃん」
布団の中から出てきた手が、俺の手を突く。
「なに?」
なんの気なしに視線を向けると、瑞月は布団から目だけを出して、少し恥じらいながら俺に言うのだった。
「私、お風呂入りたいな」