この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第4章 かわいい企み?


「もう、二時か」

 不意にそう呟いた途端、身体中を疲労が蝕んでいく。こんな風に些細なことをきっかけとして、集中が一気に解けてしまうことがあるのだ。こうなってしまえば、同じ調子を取り戻すことはできないだろう。少なくとも、この夜の内には無理だ。

 一息に章を描き切れる予感があっただけに惜しいが、こんな時は寝てしまった方がいいだろう。そう思い、ベッドに倒れ込んだのだが――。

「……」

 すごく眠い、が、しかし。今、頭に残留する先の展開が、寝てしまった後にすっかり失われてしまっては大変だ。俺は再び起き上がり、書架の前にあるキャスター付きの簡易デスクをベッドの脇に引き寄せると、その上でノートを開き頭の中にあるアイディアを書きなぐった。

 すべてを書き止めたら、そのままベッドに背を倒して寝てしまうのだろう。五分後の自分の姿を羨ましく感じながら、ストレスを貧乏ゆすりで調和しながら鉛筆をはしらせていく。最早、文字というよりも記号。そんなもので、とにかくノートのページを埋めた。

「!?」

 スマホの振動を感知した瞬間、俺の中に嫌な感覚が立ち込めていた。悪寒といってもいい。俺はベッドの上に置き去りになっていたスマホに、おそるおそると手を伸ばした。


〖今、お部屋に行っても、いいですか?〗


 気づかないふりをすればよかったと、メッセージを見た後で思った。だけど気になってしまった以上、無理なのだろう。そして、すぐに無駄だったとわかる。こちらが返事を打つ暇もなく、鍵のない書斎のドアは既に開かれてしまった。

「お兄さん、私……」

 部屋に入ってきたのは、松川土埜である。もちろん、メッセージの送り主だ。シンプルな模様の、可愛らしいパジャマを身に着けている。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ