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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第1章 夏のはじまりは刺激的に
突如として、彼女のネガティブなスイッチが入ってしまった要因は、まるで見当もつかない。だが、俺の抱いた率直な感想は、どうも伝えておいたほうがよさそうだ。
「その眼鏡、とても似合ってるけどなあ」
「え?」
「眼鏡だけじゃなく、松川さんはとても魅力的だと思うよ」
「そ、そんなっ……」
背けた顔。その頬が、みるみると紅く染まる。そんな姿を見て、俺はつい言ってしまうのだった。
「さっきの質問の答えだけど。松川さんのようなタイプの方が、落ち着けると思った。だから君に一緒にいてほしくて、俺は松川さんを選んだんだよ」
我ながら、歯の浮くような言葉にゾッとする。しかし、その言葉により強い衝撃を受けたのは、目の前にいる彼女の方だった。
「ああっ……!」
「え、ちょっと――!」
よろめいた松川さんの身体を、咄嗟に抱きしめてしまった。
「だ……大丈夫?」
「え、ええ……軽い、めまいですから」
松川さんはそう返事をすると、両手を背中に回し更にしっかりと抱きついてくる。そうなったことで、彼女の胸部が意外なほど、ふくよかであることを、俺は思いしって――。
「あ、あのさ……そんなに、くっつかれたら……!」
どことは言及しないが、身体の一部が急激な変化を起こそうとしているのを実感。それを悟られまいと、彼女の両肩に手を置き身体を引き離そうとした時だ。