この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第5章 楽しい一夜の裏側で


 プシュ! プルトップを開け、彼女は冷えた缶ビールをぐっと傾けた。

「ホント、面倒見がいいよな」

「なに?」

「みんなの分、ずっと焼いていただろ。それと、はじめての華火にも、随分と気を回してくれてたみたいだし」

「そういう性分なの。面倒だとは感じてないよ」

「そっか」

「うん」

 会話が途切れ、少し気まずいと感じるくらいの沈黙が続いた、その後で。

「あ、あのさ……」

「?」

 頬杖をつきながら、彼女は視線だけをこちらに向ける。

「……東京に、帰るの?」

 言葉に緊張を顕わにしながら、俺は訊ねていた。

「……」

 高坂さんは黙ったまま、また視線を前を戻し、たぶん、瑞月の後姿を呆然と眺めている。それでいて、俺が瑞月から聞いたことを咎める風もなく――。

「どうしよっかな……」

 と、ポツンと呟いていた。

「迷ってる、のか?」

 聞くと。

「うーん……どうかなぁ。どっちでも、いいんだけどね」

 彼女は言って、また缶ビールを口に。それから、なにかを思い出したのか「ふふ」と笑い、それを噛み殺すようにしてから、俺の顔を見つめた。

「ねえ、管理人さんが決めてよ」

「え?」

「私、ここにいた方がいい?」

「……」

 突然向けられた問いに、俺はすぐに答えることができずにいる。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ