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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第5章 楽しい一夜の裏側で


 食材を取りに行こうと、理由をつけて連れて来たのは、確かに俺だったけれども。

「なっ! ……なんでかと聞かれれば、それは……ガマンのゲンカイだった、からで……」

 えっ?

 なんだか、既視感を覚える。同時に、嫌な予感も。これと似たようなことが、前にも……!

「な、夏輝さん、まさかっ!」

 俺はハタと気づいた。

「ハ、ハイ……もう、一歩も動けませんっ!」

 彼女の身体、特に淡いピンクのミニスカートの太ももの辺りが、ぷるぷると震えている。

 間違いない! この子はまた、トイレを限界近くまで我慢していたのだ。なぜだか理解しようもないが、それこそが彼女の悪癖である。

「なんで、もっと早く行かないの?」

「だっ、だからそれはぁ! も、もう……今、そんなこと聞かれたってぇ! ん……ああっ!」

「なっ、夏輝さん!?」

「ああん、もう駄目です。もう、ここで、このまま――する、しかぁ」

「待って! せめて、そっちの草むらで――」

「だっ、だめぇ! こっち、見ないでぇ!」

「えっ? あっ!」

 俺は急ぎ踵を返すと、とりあえず彼女に背中を向けた。すると――

「んっ……んっ…………ぁぁ」

 まるで力尽きたように、夏輝木葉はそんな声を漏らし。

 それと同時に、違うものも漏らしたようだ――。

 夏輝さんが声を発しなくなって、数秒後。俺の股の間をチロチロと流れるゆくのは、とても細い小川だった。

「……」

 その水流が月明かりに照らされてキラキラと輝く様子を、俺は無心でじっと眺めている。

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