この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第5章 楽しい一夜の裏側で
食材を取りに行こうと、理由をつけて連れて来たのは、確かに俺だったけれども。
「なっ! ……なんでかと聞かれれば、それは……ガマンのゲンカイだった、からで……」
えっ?
なんだか、既視感を覚える。同時に、嫌な予感も。これと似たようなことが、前にも……!
「な、夏輝さん、まさかっ!」
俺はハタと気づいた。
「ハ、ハイ……もう、一歩も動けませんっ!」
彼女の身体、特に淡いピンクのミニスカートの太ももの辺りが、ぷるぷると震えている。
間違いない! この子はまた、トイレを限界近くまで我慢していたのだ。なぜだか理解しようもないが、それこそが彼女の悪癖である。
「なんで、もっと早く行かないの?」
「だっ、だからそれはぁ! も、もう……今、そんなこと聞かれたってぇ! ん……ああっ!」
「なっ、夏輝さん!?」
「ああん、もう駄目です。もう、ここで、このまま――する、しかぁ」
「待って! せめて、そっちの草むらで――」
「だっ、だめぇ! こっち、見ないでぇ!」
「えっ? あっ!」
俺は急ぎ踵を返すと、とりあえず彼女に背中を向けた。すると――
「んっ……んっ…………ぁぁ」
まるで力尽きたように、夏輝木葉はそんな声を漏らし。
それと同時に、違うものも漏らしたようだ――。
夏輝さんが声を発しなくなって、数秒後。俺の股の間をチロチロと流れるゆくのは、とても細い小川だった。
「……」
その水流が月明かりに照らされてキラキラと輝く様子を、俺は無心でじっと眺めている。