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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第5章 楽しい一夜の裏側で
返事をして脱衣場を出ると、額に浮かぶ汗を拭った。
だが、それで一段落ともいかない。夏輝さんがシャワーを浴びている間に勝手口付近の後処理を完遂しなければならなかった。
急ぎ現場に向かうと、とりあえず一帯をホースの水で流すことにする。その際、彼女が汚してしまったアレやコレやについては、とりあえず一纏めにして倉庫の裏手に隠しておいた。流石に後は本人に任せようと思う。
遠目に瑞月たちの方を気にしてみるが、意外と楽しそうにやっているらしい。残りのメンバーを鑑みれば不安な要素(特に瑞月と高坂さん)もあったが、意外にも時折笑い声が聴こえてきたりして和やかな雰囲気だ。華火いてくれることで、上手く中和されているのかもしれない。
ようやく作業としては一段落して、後はバスルームまで着替えを届けるだけとなった。だけどよく考えれば他に誰もいないのだし、自分で取りに言った方が早いのではないかと思う。管理人とはいっても、女の子が使う客間に入るのは抵抗を感じるのだった。
それでも一応は引き受けてしまったので、仕方なく夏輝さんと松川さんの二人部屋に入る。夏輝さんの言った通りバッグはすぐ見つかったので、それを持って再びバスルームへ。
「夏輝さん。バッグ持ってきたよ」
軽くノックをしながら告げるが、中からは返事がなかった。
まだシャワーを浴びているのかな。そう思いつつドアの前にバッグを置いて、その場を後にしようとしたのだけど――。
――ガタン!
小さからぬ音を耳にして、俺は足を止めた。