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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第6章 いじらしい悪あがき
それなのに俺はこともあろうか、男の部分で彼女たちと次々に浅からぬ関係になってしまっている。こちらに隙があったことを認めるのは吝かではないが、それにしてもどうしてこうも代わる代わる、そういったシチュエーションが訪れてしまうのだろう。そして、俺が男という生き物である以上、そのすべてをかわし切ることなど不可能だった。
もちろん、あちらを立てればこちらが立たずといった力学的な見地から考察しても、八方美人よろしく誰に対してもいい顔を続けていれば、その内に酷いしっぺ返しが襲ってくることくらいは理解している(つもりだ)。
それにしてもこの一年、ほぼ女っ気がなかった(というか、そもそも基本引きこもりだし)反動が一気に訪れたのだとしたら、この二週間が終わったらこの先十年は女運から見放されてしまうのではないか。それぐらい、今は過密であり濃密にすら感じる。
「あーあ、一人になりたい」
思わず、呟いていた。かなり本音だ。
ここの管理人としてコンロの炭や花火の残骸といった火の元の後始末をしながら、なんとなく周囲を見渡す。