この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第7章 乱れる心、あの日の想い


 まあ、夏輝さんもじきに戻ってくるだろうから、そんなに緊張することもないだろう。それに個々と向き合うというなら、むしろこの方が好都合のはずだ。

「さっき下で会ったと思うけど、あの人――五月女さんから、今後の予定を決めるように言われてさ」

「ああ、とても綺麗な方ですね。そう言えば瑞月ちゃんが前に、高校時代にお兄さんのお世話をしていた人だと言ってましたけど?」

「え、うん……その、親父の秘書をしてた関係でね」

 と、その部分を深くツッコまれても困るので、話を進める。

「と、とにかく。松川さんも、なにか希望があるようなら遠慮なく言ってほしいんだ。行きたい場所とか、なにがしたいとか」

「私の、したいこと……?」

 松川さんはそう言うと、眼鏡のレンズの奥の瞳で宙を見つめる。彼女を象徴する、印象的な漆黒の眼差しだ。

 それを俺の方に向け直して、ぽつりと言う。

「それなら、もう……お兄さんには、伝えてありますから」

「え?」

 驚いて見返した俺の手を握り、それを、ふくよかな自分の胸に引き寄せるようにして、彼女は言った。

「三日後は、もう明日ですよ」

 そうだった。俺はその約束を彼女と交わしている。明日の晩、俺は彼女とまた――。

「……」

 吸い込まれそうな深遠な瞳を前にして、俺はごくりと喉を鳴らす。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ