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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第7章 乱れる心、あの日の想い


 もちろん、失念していたわけではない。否、むしろ頭の片隅で常にそこまでのカウントダウンがなされているような、そんな感覚さえあった。

 あれは地下の書斎で、瑞月と松川さんがニアミスした夜のこと。結果的にはギリギリ二人が鉢合わせするのは避けられたのだけど、瑞月が訪れる前に俺は彼女と「三日後に時間を作る」という旨の約束を取り交わしたのだった。

 すなわち時間を稼いだわけだったが、松川さんが言うように、その「三日後」はもう明日に迫っている。結局、彼女にどう相対するのか、まだ考えていない。それ以前に、他の面々に怪しまれずに二人きりになることだって、簡単なことではないのだ。

 それを考えると、頭が痛くなる……。

「もっと、奥に来ませんか?」

 部屋にいるのが彼女一人だとわかり、自然とドアの付近で立ち竦んでいた。そんな俺を招くように松川さんは言う。

「い、いいんだ。こ、ここで……」

 ふと約束を交わした場面を思い返し、思わず身震いする。突然の瑞月からのキスに驚いた、その一方で、毛布の中の下半身は松川さんに咥え取られて、その口の中に暴発。言葉では言いようのない、実に刺激的な一場面だ。

 背徳故の興奮と罪悪は、俺の最中に深く刻み込まれている。

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