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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第7章 乱れる心、あの日の想い


「どうしたんですか?」

 狼狽えた俺の態度を変に思ったのか。松川さんは歩み寄ると、じっと顔を見つめた。

「だから、別に……」

 一向に具体性を帯びない言葉を口にしながら、ドアにもたれるようにして彼女からの視線をかわした。

 そうしながら頭をよぎるのは、また別の淫らな場面。そうだ。松川土埜とは、もう既に身体を重ねている。そして、このままなら、きっと明日も同じことになってしまうだろう。

 それでは駄目だ。なにより、彼女のためにならない。そう思う一方で、淫らに乱れた彼女の姿が、なかなか頭の中から消えてくれない。

 決して三日後の逢瀬を、心待ちにしていたつもりはない。が、それでも心の奥底から湧き上がるような、ある種の期待感を否定はしきれなかった。

「お兄さん?」

 そう呼ばれて、ぞくりとした。声が近いと顔を向けると、彼女の顔がすぐ傍にある。ドアに張りつくような俺に対し、彼女は尚も近づいて、今――

「!?」

 ――あどけない顔に似合わぬ、大きな胸が俺の鳩尾の辺りに押し当たった。

「ま、松川さん……ちょっと」

「なんですか?」

「だっ、だから……俺は、今後の希望を聞きに来たわけで、こういうことは、その……困るよ」

「こういうこと?」

 素知らぬ顔で首を傾げながら、松川さんは更に弾力をじわりと押しつけている。

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