この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第7章 乱れる心、あの日の想い
そして、五月女さんはこちらの限界を心得て、言う。
「わかりました。少しだけ、お待ちください」
右手の動きを止めると、彼女は俺の前で身を屈めた。そして、男の猛りを目の前に見つめ、再びそれを扱き上げていく。
「な、なんで……それじゃあ」
このまま飛び散れば、五月女さんを――夢精の時に、下着をどろりと濡らした、あの独特な匂いの液体で――汚して、しまう。
それを、とても恐れるのに、彼女自身は、また無感情に言った。
「男の人は、精を弾けさせる時に、冷めるのだと聞きます」
「え……?」
なにを言い出したのか、すぐには理解できない。五月女さんは緩やかに右手を動かし、自らの愛撫の様子を見つめながら、言葉を続けた。
「酷く落ちて虚しいのだと、そうも聞きます。私は女なので、その感覚はわかりません。ですが――涼一さんの高鳴りと虚しさは、せめて、私の身体で受け止めましょう」
そんなこと、望まないのに!
本当に、そう?
その刹那、目で言葉が交わされたような気がした。
汚してはいけない。溺れてはいけない。そう思い必死に堪えるほど、それを見越して五月女さんは右手の動きを加速した。
見下ろす視界の中で、俺を仰ぐ五月女さんの、その乳房が魅惑的に揺れて。
それに意識を奪われた、次の瞬間――。
「うわぁっ!」
抑え込んむ意図の壁を、軽々と激しく突き破るように。
――ビュルッ!
二週間分の青き欲望の雫が、猛烈な勢いで射出された。
「――!?」
だけど、飛散した液体は五月女さんの頬を僅かに掠めただけ。その大部分は彼女の肩越しに、背後の床へと降り注いでいった。