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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第8章 土埜の気持ち
晴天の空の下、それに炙り出された罪悪感から逃れるように、俺は視界を閉ざす――が、それによって。
ちゅく、……ふっ、……ちゅぷ、……んっ、……。
唾液を絡め合う舌先の感触と、なにかに堪えたような苦し気な吐息が、神経へとダイレクトに作用するかのようだ。それらが、脳裏の善からぬ想いを呼び覚ましていく、まるで媚薬のように。
滴る唾液と生暖かい呼気が身体の内部に染み込んだ結果、場所さえ弁えることなく先に理性を飛ばしかけたのは俺の方だった。
「だ……だめです」
下からあてがうように、ふくよかな膨らみを、ぐっ、と右手でと押し上げた。彼女からの言葉の静止がなければ、そのまま揉みしだいていたことだろう。
目を開けてハッとする。好天の正午近く。厩舎の表側では、馬を見てはしゃぐ子供たちの無邪気な声が溢れている。自らの行為とのギャップの大きさに、辟易せざるを得なかった。
「ご、ごめん……」
謝った俺から視線を逃がすように斜め下を向くと、彼女は言った。
「いいえっ……お兄さんが、悪いはず、ありませんから」
息継ぎをしながら声を潜めている様が、妙に色っぽく感じられる。
「だけど、こんなところで……思わず」
「私がいけないんです……私だけ、が」