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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第1章 夏のはじまりは刺激的に
確かに再会後から、気後れしていたことは否めない。高校時代はずっと疎遠でいたし、金髪をはじめとする外見の変化にも驚かされてしまった。
だけどやはり一番の要因は、俺自身の中にある引け目なのかもしれない。
「瑞月……あの時は、俺もガキだったんだ。それで、むきになって――」
「あの時って?」
「家を出て行こうと決めて、お前にその理由を聞かれた――あの時」
「……」
瑞月は相変わらず、水面を見つめる。しかし、その焦点は明確に定まっていないようだ。
今、瑞月は俺と、同じ場面を思い浮かべているはずだ――。