この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第8章 土埜の気持ち


 あれは小学生の時だ。雨上がりに学校の体育館裏を歩いていると、ちょっと不思議な匂いを覚えたことがあった。

 それが乾きかけた雨の匂いなのか、古いアスファルトが塗れた匂いなのか、あるいは雑木林の中の植物の発する匂いなのか、結局は判然とすることなかったけれど。

 その時の匂いと、矢野くんから噴射された液粒の匂いは、とても似ていると思えていた。

 胸に飛び散った液粒は、私の体温よりも少し生暖かいものに感じた。そんなことを漠然と感じながら、白濁に汚された自らの胸を眺めていると、無意識の内に呟いてしまう。

「射精……したんだね」

「っ……!」

 それを耳にした矢野くんは、がっくりと頭を垂れた。とても、情けない顔で……。

 男の人が絶頂の後に、とても醒めてしまうのだということ。当時の私に、そんな繊細な部分への配慮ができたはずもなかった。

 その時、私の頭の中では――性交、生殖器、ペニス、ヴァギナ、乳房、勃起、精子、卵子、子宮、セックス、愛撫、絶頂――エクセトラエクセトラ。

 保健の授業で習ったことなのか、あるいは耳年増な友達から聞かされたことなのか、それは不明であるけれど、今まで聞き流してきたそれらの言葉たちが一斉に脳内を駆けめぐり、次々に繋がりを成していく感覚があった。

 そうだ。矢野くんは射精したんだ。おそらくは私の胸を見て、性的な興奮を覚えた結果として――。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ