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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第8章 土埜の気持ち


 矢野くんが、私の内側をめりめりと押し広げていった。

「うう、わぁ……」

 彼自身、苦しげな声を漏らしながら、それでも欲望の塊を私に埋め込むことに、夢中のようだった。一切の躊躇も思いやりの欠片もなく、奥の方まで突き進んでいく。

「……んっ!」

 痛みは、尋常でない。だけど、それで丁度よかったのかもしれない。なぜなら痛みは――そう、導火線なのだ。

「ああっ!」

「……!」

 二人の身体が深くまで繋がった時に、新たなイメージは展開されていくのだった。

 ボン!

 心の闇の中で、そんな音を立てて、なにかが炸裂する。

 ――ボン、ボン!

 いくつもいくつも、次々に。

 けれど、それらは花火のように、綺麗に花開くものではない。ダイナマイトのように、砂塵を巻き上げながら歪な爆炎を吹き上げた。

 ――!?

 そして、私は得た。容赦のない爆発の威力が、どろどろと淀んだ漆黒の、あの私を苦しめ続けた闇を、消し飛ばしていく――そのイメージを。

 す……すごい!

 新たなイメージを前に、私はこれまでの人生で初めて、心からの興奮を覚えた。鮮烈な痛みに苛まれながらも、歓喜していたのだった。

 求められること。重ね合わせること。繋ぎ交わること。セックスとは、私の恐れる孤独と正反対の行為だった。私の精神と身体には、強烈にその印象が刻み込まれていった。

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