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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情
瑞月はそう言いながらも、尚も俺の顔を訝しげに眺めていた。その態度を妙に想いながら、俺はため息をつく。
「なにか言いたいことでも、あるのか?」
そう聞くと、瑞月は。
「……ま、いいんじゃないの?」
「いいって、なにが?」
「だから、別に!」
瑞月は言って、素っ気なく背を向けた。そして、そのまま服を脱ぎ始めている。
「おい……まだ俺がいるんだけど」
「じゃあ、出てけば。別に、そこで見ていてもかまわないけど」
瑞月は気にする様子もなく、するすると服を脱ぎ続ける。上下ピンクの下着が、脱衣場のオレンジの照明に相まって、妙に生々しい――と、悠長に感想を述べている場合ではなかった。
瑞月は背中に手を回すと、まるで躊躇なくブラのホックに手にかけている。
「待て! 今、出てくよ!」
俺は焦りそう告げると、廊下へ飛び出していった。
「なんだよ、一体……?」
大きく息をついて呟きながらも、なんとなく思うところはある。