この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情


 木々の狭間を流れていく、はっきりとしない空模様を気にかけながら、別荘から街へと下る林道を緩やかなスピードで走っていた。前にも後ろにも他の車は見当たらない。そんな空いた道にもかかわらず速度を抑えてしまうのは、どこか気分の方もはっきりとしないからだろう。

 先行きが見えない。つまり、今日の天気と同じということだった。

「えっと、他のみんなは?」

「みんな?」

 そう返され、変なことを聞いたものだと軽く後悔する。迂闊だ。明確な意図もなく、なんとなく場を繋ぐにしては、センシティブすぎる話題である。

 否、そう感じた上で素知らぬ顔をできるのなら、また話は別。だが当然ながら、俺はそんなに面の皮が厚いタイプではないのだった。

「他の三人の様子が、気になるの?」

「あ、いや……そういうわけじゃなくて」

「……」

 今日のデート相手を前に、最初の会話が他の女子(しかも複数)の様子を窺うとか、いかにも無神経であろう。

 助手席から高坂さんの視線を受けながら、前を向き運転に集中する素振りをみせる。道のうねりに会わせハンドルを右へ左へと切っている内に、高坂さんがこんな風に語りはじめていた。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ