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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情


 あ、そっか。

 私は、岸本瑞月の本心にピンとくるものを感じた。昨夜の飲みの席で知ったことだけど、二人は実の兄妹ではないという。血の繋がりがないのだ。つまり、単にブラコンを拗らせたというだけではないということ。

 だったら、こっちだって思う通りにはしてあげないんだから。お嬢様の歪な感情に、振り回されるだけなんて御免だし。

「ね、ココ」

「あ……!」

「ウフフ。こんなに大きくしたまま、妹を迎えに行くつもり?」

「いや……でも」

「大丈夫。今、私がスッキリさせてあげる」

 自分でも予期せぬことを口にしたのは、岸本瑞月への反感からだった。頻りに戸惑う彼を制して、私は硬直した男の箇所への愛撫を続けた。

 手や口を用いた、風俗の技術(テクニック)で。そして、やがて――

「こっ、高坂さん……!」

「うん、イって」

 彼の熱い迸りを、日焼け跡の残る自分の胸で受け止めた。

 彼は終始困惑していて、快感に溺れた様子はみせなかった。結果的に猛々しく噴射したのも、私が無理に導いたからに過ぎないと感じる。

 もっと思い切り、曝け出してほしいと――感じた。

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