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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情


 そして高坂さんが時折、やや表情を緩める場面がある。それは弟について話す時だった。

「弟は、私の自慢……ううん、違うな。もっと別な言い方って、ある?」

「それなら、誇りとか?」

「うん、それいいね。そうだ、理樹《さとき》は私の誇り。だって、小さかった頃からずっと、私が面倒を見て……」

 そこで、高坂さんは急に言葉を止める。そして再び話し出した時には、一転してその声色を沈ませた。

「なのに、理樹に言われたの。そんなことをしたお金で、大学になんか行かないって……さ」

「そんなこと?」

「あははは!」

 それは明らかに、無理をした笑いだった。

「こ、高坂さん?」

「ううん、ごめん」

「いや、いいけど」

「じゃあ、次は――」

 彼女は改めて俺を見つめると、自虐の意を込めてこう話した。

「誰のせいにも、できない話……バカで愚かな、女の話を聞かせてあげる」

 その想いを知り、果たして俺の胸に去来するものとは――?

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