この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情


     △     △


 場所は、木村がオーナーだという店(バー)。隣では神妙な顔の管理人さんが、私と木村の顔を交互に窺っているよう。

「なんで、喋ったの?」

 私は意を決して、カウンターの中でグラスを傾ける木村に迫った。

「は? なんのこと?」

「理樹に、喋ったんでしょ?」

「だから、なにをだよ?」

 惚ける木村の顔を見て、私の胸に熱いものがこみ上げてくる。怒りだ。

「私が風俗で働いてるって――どうして理樹に言ったの!」

 自分の叫びが開店前の店内に響き渡った。

 その後、一瞬だけ訪れた静寂を待ち、今度は木村が口を開く。

「だって理樹(アイツ)、かわいそうじゃん」

「な……?」

 思わず言葉を詰まらせる私に、木村はこう続けた。

「姉ちゃんが、男にエローいサービスをしてぇ。そんな金で大学に行かせてもらったとして、果たしてどーなの? 理樹だって、いつかは気づくって。その時になってショックを受けるより、事前にわかった方が結果的にはいーと思うぜ。なあ、そう思わねぇ?」

「……」

 唖然とする私。木村の言葉を頭の中で上手く整理することができない。

 そんな私に代わり、口を挟んだのはそれまで黙っていた管理人さんだった。

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ