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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情


 場所としては、俺にとってまるで馴染みのない街。その繁華街の細い路地裏には、斜陽が差し込んできている。好き好んでこの場に留まっているわけではない。急に吐き気を覚えて、へたり込んでいたのだ。

 それは、親父の権力を誇示してしまったことによる副作用だろう。すなわち今となっては、それほどまでに親父を毛嫌いしているということ。否、ガキっぽい反抗心に過ぎないのかもしれない。

 それでも、高坂文水の介抱と彼女らしい微笑みが、こちらの体調を回復へと向かわせてくれたようだ。

「ありがとう。たぶん、もう平気」

「そ、よかった。立てる?」

「うん」

 高坂さんに支えられ、ようやく身体を起こした時だ。西日の中でシルエットと化した彼女は言う。

「ね、ひとつ聞いてもいい?」

 アッシュカラーの彼女の髪が、日差しに溶けてキラキラと輝いていた。

「ん? いいけど」

 そんな惚けた反応とは裏腹に、俺は少しドキリとしていた。こう聞かれるのではと、咄嗟に想定した問いは二種類。いずれも木村と話す中で俺が述べたことではあるが、今聞かれて特に困るのは、その内の一方だった。

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