この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第9章 文水の事情


 しかし、駅舎の中に入り、券売機で帰りの切符を購入しようとした時のこと。

「帰りは自由席でいいよね」

「えっと、それなんだけど、さ……」

「どうしたの? やっぱりグリーン席の方が――」

「じゃなくて。私……戻らないから」

「戻らない?」

「あ、明日ね。理樹と会うことにしたんだけど」

「あ、そうなんだ。じゃあ、今夜はこの辺りのホテルに?」

「そう、かな?」

 そう言って、高坂さんはやや目を泳がせている。

「今日は別荘に戻って、明日改めて来たっていいんじゃない? 宿泊代の方が高くつくかもしれないし。夏揮さんには事情を言って、朝駅まで送っていくからさ」

「管理人さん」

「!」

 思わずはっとしたのは、突如として真っすぐに見据えられていたから。

 高坂さんは迷いを振り払うように、こう言うのだった。

「私、もう別荘には戻らないよ」

「え……?」

「もう、決めた。私の旅行は、これでおしまい」

「ちょ、ちょっと待って! どうして、急に?」

「うーん……つまり、やりたいことができたから、かな?」

「やりたいこと?」

「そう」

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ