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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
そして何故だろう、彼女はみるみるその顔を真っ赤に染め上げた。それはもう尋常じゃないくらいに。
「えっと、どうかした?」
「いえ、あの……涼一さんの顔を見ていたら、なんだか昨夜のことがっ」
さっきまでの俺と立場を入れ替えたように、今度は彼女の方が言葉を詰まらせている。
「昨夜のこと?」
そう聞き返すと、つっちーは恥ずかしさに絶えかねたようにこちらから視線を外す。と、今度は朝日に背を向けるようにしてカーテンをその身体にくるりと巻き付けた。
そうして俯いた横顔で、言う。
「あの……どうか、怒らないでくださいね」
「え? ああ、怒らないと思うけど」
まだ話は聞いてないが、少なくとも昨夜のことで彼女に対し怒るような事象は見当もつかないのである。大体、顔すら合わせていない。俺のベッドで猫のように気ままに熟睡していた夏輝木葉に対してなら、ともかくとしても。
「じ、実は……さ、昨夜なのですが」
「うん」
「わ……わたし」
一体なんだろうと耳を傾けていると、赤面したままぎゅっと目を瞑ったつっちーは、突然とんでもないことを口走ったのである。
「涼一さんのことを想いながら、オ、オッ――オナニー、しちゃいましたっ!」