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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第2章 コーヒーはブラックで
そうして、瑞月も含めダイニングテーブルで顔を合わせると、パンを口にしながら今日の予定などが話し合われた。
「ショッピングモール! 今日は一日かけてゆっくり回りたいでーす!」
夏輝さんが言ってるのは、駅周辺にあるアウトレットプラザのことだ。様々なブランドが軒を連ねている広大な規模のショッピングモールなので、彼女たちのような年頃の女の子なら一日いても飽きることはないだろう。他の二人も異存はないようだった。
「じゃあ、バイト前に駅まで送っていくよ」
「あ、そっか。お兄さんバイトがあったんですね。お手数おかけして、すみませーん」
「気にしなくていいよ。暇な喫茶店だし。バイトは七時には終わるから、その後なら迎えにも行けるけど、タクシーで帰る場合もあるだろうから住所は憶えておいてね」
「あ、でしたら」
松川さんがスマホを操作し、ここの位置情報を登録したのようだ。その流れで、個々にも連絡ができる方がいいという話になり、夏輝さんや松川さんともメッセージアプリでやり取りができるようにする。
そうしたタイミングでテーブルを見渡し、ふと訊ねた。
「高坂さんは?」
彼女だけが姿をみせていない。かなり飲んでいたからまだ寝ているのだろうが、朝食後にでかけるのなら、そろそろ起きてもらわなければ。