この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第2章 コーヒーはブラックで


「涼一、起こしてきてよ」

 瑞月に言われる。耳慣れない「涼一」という呼び方を少しくすぐったく感じていると、先に夏輝さんから茶々が入った。

「あれぇ? 瑞月、お兄さんのこと名前呼びだっけ? でも、昨日は確かお兄ちゃんって――」

「いいの! どうせ歳なんて、ひとつしか違わないもん」

 そう言って眉根を寄せる瑞月に、ようやく反論する。

「それは勝手に、どーぞ。だけど、起こしにいくのは勘弁してくれ。そこは女子同士の方がいいだろ?」

 すると、気を遣った松川さんが。

「あ、じゃあ私が――」

 そう言って、立ち上がってくれたのだけど。

「……」

「あ……!」

 その刹那、瑞月から発せられた無言の圧力によって、松川さんの動きが止まる。瑞月の視線にどんな意図が含まれているのかは不明だが、松川さんが困惑しているのは確かなようだった。

 一気にピリピリとした雰囲気を前に、仕方なく席を立たされたのは、俺。

「外から呼びかけるだけだぞ。それで起きない時は頼むからな」

 なんなんだよ。みんな一緒に旅行に来てるんだから、ちゃんと仲良くしろよ。そういえば昨日、高坂さんも妙な言い方をしていたよな……。

 これから起こしに向かう彼女の顔を浮かべながら、二階に上がるとシングルの客間の前に立つ。そして無駄に緊張を高めながら、遠慮気味にドアをノックした。

「こ、高坂さーん――?」

/879ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ