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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
その恥ずかしき部分へ向かって、彼女の胸部の陰影、すなわち胸の谷間が近づいてきた。ゆっくりと、しかし確実に。
その様な光景が現実のものかと困惑した俺は、快楽に抗えない情けなさに打ち負かされたように、咄嗟に目を瞑った。
そうして視界を閉ざしたことで、余計に他の感覚が過敏になったのかもしれない。己の敏感な部分に胸(それ)が届いた瞬間、俺はまた声を押し殺すことができなかった。
「はっ! ……ふぅ、うっ……あ、ぁ……」
すりすりと最初はごく軽く、柔らかなものが竿の表面を撫でつける。どちらも同じ人間の身体の骨のない部位でありながら、その硬さと柔らかさの対比は不思議にすら思えた。
それに加え、自分の男の部分が既に極限まで熱を帯びていたせいか、触れた相手の素肌は思いの他、冷ややかだと感じる。それら二つの対比が、俺と五月女さんの距離を示しているようだと、ふと考えていた。
快感はどんどん増幅して、俺の心を支配するかのようだった。それでいて、ほんの僅か置いてけぼりをくった気持ちの一部だけが、どこか寂しくて堪らなかった。
でも、それすらも飲み込むように、さらになる快楽は襲う。
「……そんなっ!」
思わず、ぞわりとした。股間のはちきれそうな膨張が、弾力の最中にズズズ、と呑み込まれていったから。
背筋を振るわせながら、思わず両目を見開いた。目にした光景は、感触のままのものといっていいだろう。俺の高鳴りが、五月女さんの胸の狭間に埋まり込んでいた。
五月女さんは、まるで自分の胸を道具のよう扱うと、俺の興奮の形を自在に挟みつけてみせる。そんな淫らなことをしておきながら、彼女は普段とまるで変わらない口調で言うのだった。