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第10章 木葉の秘密

　既に快感に溺れっぱなしの無様な俺の声に混じり、微かに耳に届いていたのは、五月女さんの微かな吐息。それに気づいた時、俺の敏感な箇所に伝わる感触も、微妙にその性質を変えた。

「……！」

　薄く開いた片目で、俺は直視した。男の硬直と擦れ合った乳首は、さっきよりもくっきりと尖っている。その変化によって、くりくりと、より明確な刺激が俺を攻めた。

「さ、五月女さん……俺、もう」

「いいの、ですよっ……このまま、気持ちよくなっても」

　彼女の高鳴りは、同様にその言葉にも表れはじめていた。

　五月女さんも興奮している――そうだと思った時に、俺はもう登り詰めることを止められなくなった。

　くちゅ、くちゅ。

　二つの興奮が擦れる音は、どこまでも隠微である。五月女さんの乳首と俺の陰茎をてらてらと光らせる液体は、唾液なのか汗なのか俺自身から分泌された体液なのか、もうわからなくなっていた。

「でっ……ます！」

　俺が限界を口にすると同時。五月女さんは一段と強くその突端を自らの乳首に押し当てた。

「どうぞ！」

　亀頭が弾力の中に埋まる。その上で先の方には、突起した乳首がしっかりと押し当てられた。

　そんな訳のわからないくらいエッチな感触の最中で――

「うああぁぁあっ！」

　俺は盛大に、果てたのだった。

　ビュル、ビュル、ビュルン。

　発射する度に脈打つと、その度に押し当たったままの乳首の存在を否応なく意識させられた。

　その感触を受けながら、更に幾度も吐き出し、その度に快感が身体を突き抜けていった――。