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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
射精から一定の時間を経て、流石にもう脈打ってはいないけれど、まだ勃起は静まりきっていなかった。なんともむず痒いような、その箇所に再び五月女さんの手が届くが。
五月女さんの手つきは淡々としていて、さっき自分の乳首に押し当てた時のように艶めかしい感じは一切ない。只単に、汚れを拭き取っているだけ。作業をしている手つきだと思えた。
それがなんとも、物足りなかった。「この前みたいに、口で綺麗にしてくれないんですか?」と、思わず口に出そうとして、いやいやの駄目だ駄目だと、頭を振った。
そんなこちらの想いを知ってか知らずか――。
「こんな気持ち」
「え?」
「今、涼一さんはその様に仰いました」
「え、ええ」
その後、なんと続けようとしたのか、自分でもわからないけれど。
五月女さんは尚も手を止めずに股間をのものを拭きながら、こんなことを言った。
「先程のような行為によって、興奮して高ぶって、やがて快楽の最中で果てる。それは男性として、とても自然なことかと存じます。ですが、その時の高鳴った気持ちを、決して見誤ってはいけません」
「どういう、ことですか?」
「端的に申し上げるのなら、それは単純に雄と雌の領域の出来事に過ぎないということです。動物的であり即物的な。つまり、愛だとか恋だとか、その様な範疇からは逸脱したものとお考えください」
「だ……だから、あなたは自分のことを道具だとか言って……?」
「ええ、そうお考えください。私は涼一さんの、ご自分では如何ともし難いであろう〝雄の部分〟の猛りを鎮めようと努めただけ。ですから、もうおわかりかと存じますが、どうか――!」
語られその内容を耳にする内、そこはかとなく居たたまれなくなった俺は。
――ドサッ!