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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密


 学校という場所で、俺はいつでも腫れ物のように扱われていたと思う。中学まで通っていた名門の私立においては、親の存在は無視できるものではなかったからだ。特に俺の親父の場合、学校への寄付金も多額であったらしく、その影響力は絶大であった。

 単にIT業界の寵児という側面ばかりではない。親父の場合メディアでの露出も多く、その点では下手なタレントよりも知名度が高いのだ。その上SNSでは度々過激なメッセージを投稿しては、物議を醸し出すことも多かった。本人曰く社会への問題提起という意図らしいが、どちらにせよ悪目立ちしていたことに変わりはないだろう。

 そんな事情を受けて教えを授ける先生でさえ、始終こちらの顔色を伺うような始末である。周囲のクラスメイトたちが、気軽に接するような空気があるはずもなかった。

 そんな俺にはじめて仲間と呼べる存在ができた。だがそれを一般的な意味で〝仲間〟と断定していいものか、そもそも俺自身が懐疑的であった。でも言葉の定義など、この際どうでもよかったのだろう。

 ともかく俺は、孤独ではない。当時の俺にとって、その事実だけが重要だった。

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