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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密


「この前も、他の生徒から金を巻き上げようとしてたんだって? そんなこを続けてたら、いずれ見つかって退学になっちゃうよ。どうしようもない連中だけど、それだけにほっとけなくてね。だから、ありがとう。岸本くんが止めてくれたんだよね」

「止めたというか、その……」

「なに? はっきりと言って」

 再び向けられた険しい視線に、俺は慌てて答えた。

「いやっ……僕はお金を渡しただけで、お礼を言われるようなことは、なにもしてませんから」

「でも、おかげてアイツらは悪さをせずに済み、なけなしの小遣いを取られそうだった哀れな生徒も、結果的には救われたんじゃない?」

「あの時、どうして関わろうと思ったか、自分でも定かではないんです。それに、僕にとってお金は、あまり重要なものではなくって……とか、こんな風に言ったら、嫌な奴だと思われてしまいますね」

「いいや、特に。キミの金銭感覚がどうあろうと、その点に文句はないさ。只――」

 男はサラサラの黒髪を描き上げ、こう続けた。

「――重要なことはキミがお金持ちであり、一定の金銭をアイツらに提供することを厭わないこと。そう理解しても、いいのかな?」

「はい」

「だけど、それだと岸本くんのメリットが不明だ。キミはアイツらやこの僕に、なにを望む?」

「それは――」

 男の問いに対し、考えた後で俺は答えた。

「僕を孤独から救ってください。一人でいるのは、もう嫌なんです」

 すると――

「ハハハ!」

 男は高らかに笑った。

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