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第10章 木葉の秘密

「いや……」

「正直になりなよ。だから、ホラ。遠慮しないで、もっといろんなとこ触ってもいいからさー」

　耳にキスするかのように、ダイレクトに囁かれた。こんな風に男を誘う朱海は、絶対に「はじめて」のわけがないだろうと確信していた。

「んちゅ、ん……ぅん」

　再びむせかえるようなキスをしながら、今度は俺の手も相手の下半身へと向かった。腰を引き寄せるように尻の肉を掴み、それから常日頃より短いスカートから覗く、欲望の象徴のような太股を撫でた。

　そして次第に右手を、スカートの中へと忍ばせていく。

「んんっ！」

「え、痛かった？」

「じゃなくて……ね、わかる？」

「って？　……あ！」

　触った下着の上からでも、朱海が塗れているのがわかった。

「あはは！　あ、とか言って、なんだよー」

　はあ……はあ……。

「自分だって、こんなにしてるくせに」

　ふざけた口振りに反して、朱海の顔は既に真っ赤だった。呼吸の方も徐々に荒くなっていた。