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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密


「!?」

「しかもそれは、文水さんでもつっちーでも瑞月でもない女(ひと)」

「な、夏輝さん……?」

「あはは! そのリアクション、どうやら図星みたい。でも、ひどいなぁ。今日のデート相手は、ここにいる木葉ちゃんなのにー。私って、女性としての魅力に乏しいんですかねー?」

「そんなことないと思うし……それに今、俺が思い出していたのは」

「昔、つき合っていた女(ひと)――だったり?」

「!」

 思わずはっとして、夏輝さんの顔を見るが。

「なぁんて」

「は?」

「やだなぁ、お兄さん。なにマジで焦ってるんですか。私の言うことなんて、ほとんどテキトーなのに」

「そう……」

 おどけた夏輝さんの態度に少しほっとしながらも、どこか腑に落ちない想いだった。

「あ、そうそう。みんなの名前を出したついでに、一つ質問です」

「なに?」

「あくまで現時点で、構わないのですがぁ」

「うん」

「私たち四人の中で、誰が一番好きですか?」

「だ、誰って……なんで、突然そんなことを」

「あのねぇ、お兄さん。ご自分の置かれた状況を理解してますか」

「状況とは?」

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