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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密

「ほら、そうやって惚ける! ああん、もう、いいですか。仮にも年頃の四人の女子が、お兄さん一人相手に四日連続でデートしようってゆーんですよ」
「ちょっと待ってよ。デートというのは言葉の綾というか、そもそも最初は、そういう話じゃなかったと思うし」
「はあ? なんか無責任です! まるでレクリエーションとでも言いたげじゃないですか」
「そうじゃないけど。別に四人が競って、俺を奪い合おうって話でもなかっただろ。仮に俺自身がそういう認識だったら、そんな思い上がり野郎のこと、そもそも誰も相手にしてないだろうし」
「うーん……確かに、それはそうですけど。ある意味、お兄さんの優柔不断で曖昧で謙虚で、それでいて誰にでもそこそこ優しいところが、こういった事態を招いてるわけですし」
「そう言われると、なんか照れるな」
「褒めてませんよ、1ミリたりとも」
「わかってるよ……」
「まあ、確かに先ほどの質問は先走りました。そもそも連続デートも、まだ折り返したばかりですし。一応当事者である私が聞くことでもないですね。無粋です」
一応とつける辺り、夏輝さんの俺への興味が恋愛絡みではないことを思わせる。まあ、それはそうだろう。なにしろ彼女曰く「復讐」の相手なのだから。

