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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密


 男は一旦、私から身体を離すと、ベッドの脇に座り俯いているようだった。私の子供みたいな身体に、もう飽きてしまったのだろうか。

 でも、そうではなかった。寧ろ逆に、そそられていた、ということなのだろう。

「もう、ギンギンだ」

 俯いていたのではなく、自分の股間を見下ろし、その状態を確かめていた。男は呟くように言うと、慌ててシャツを、続いてズボンを下着ごと脱ぎ去ると、ベッドの上に戻り――

「ほら、こんなに」

 と、私になにが「ギンギン」であるのか、それを眼前に突きつけるようにして、見せつけたのである。

 なに、コレ……。

 はじめて見る、興奮状態にある男の人のもの。まるで毒蛇の頭であるようなそれは、月明かりを浴びて、ぬめぬめと光って見えた。

 そんなものを、どうする気……?

 もちろん私にだって、中三女子なりの知識はあったはずで。男の人と女の人が、なにをするのかだって――たとえばドラマのそういうシーンなら抱き合った後に、肝心な途中の行為を飛ばして、男の人に腕枕されながら愛の言葉を語っていたりするのだけど。

 その間に結局、赤裸々にどうするのかってことぐらい、詳細な部分はモヤモヤと霧には包まれてはいるけど、頭の中では理解している――その程度には。

 でも、思うわけもないのだ――。

「木葉ちゃんが想像以上に可愛かったからさぁ。なんだかもう、何度も楽しまなくっちゃ損だなって、そう思っちゃたんだ」

 すっかり興奮した男の欲望は、私が理解できるほどシンプルなものではなくって、ドラマのように綺麗な部分だけ切り取ったのとは当然のように違って――

「ほぉら、先からもう垂れているだろう? 木葉ちゃんの乳首に、興奮してしまったんだ」

 ――どこまでも汚く、ここまで醜いだなんて。

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