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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
室内は一瞬で静寂が支配し、その後でドアの隙間から、一人が顔を出した。金色の頭髪を掻きながら、男は言った。
「か、勘弁してくださいよ、陸矢さん。あと、少しで――」
「っせーな! いいから全員、女から離れろ」
そうしてゾロゾロとドア付近に顔を揃えた男たち――俺が見知ったその面々は、全員が裸だった。そして、廊下からの光が差し込んだ先で、まだベッドの上に寝ている人物の脚の一部が見えた。
女……! まさか、朱海? いや、違う……。
あられもなく開かれたまま、動かすこともできない。とても華奢な脚部は、彼女の幼さを示していた。
全員で……一人の、少女を?
部屋の中で行われていた行為が、ごく普通の男女のものでないことは、既に想像に難くなかった。合意の上で、行われていたはずがない。そして、俺が仲間と思っていた連中――そんな奴ら、最初からどこにもいなかったのだと痛感。
部屋の中では、それだけのことが行われていたのだ。
「り、陸矢さん……これは?」
「ああ、最初はちょっとした余興のつもりでね。けれど、涼一くんが五月女(あの女)と一緒に行ってしまったから、少し予定が狂ってしまったんだ。フフフ、お陰ですっかり悪ノリしてしまったよ」
陸矢は手にしたバールの丸く曲がったエルボーの部分で、自分の頭を軽く叩くような真似をしながら、更に話を続けた。