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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
「?」
「警察が来たら、僕たちのことを話すつもりかい――ええっ、涼一くん?」
「そうなると思います」
「だとするとだ。その場合、自分だって只では済まないと承知しているのかい?」
「どういう意味です?」
「だって、そうだろう? ここはキミの家であり、ここに居るのはキミの仲間たちだ。そして僕らは口裏を合わせることになるだろう。キミも同罪だとね」
「!」
そんなことで、真実がねじ曲げられるのか?
そんな風に考えた時、遠くから微かにパトカーのサイレンの音が響いてきたのが、わかった。
「陸矢さん!」
「わかってるよ」
と、陸矢は仲間の言葉を制した後で。
「スマホを用いた緊急通報は、誤操作が多いそうだ。玄関先で頭でも掻きながら『間違えました。すいません」と、そんな風に言う選択肢もあると思うよ。お互いのために」
そして更に、こんなことを告げてから、家から姿を消した。
「それと、性犯罪ってのは一筋縄ではいかないらしいよ。そのベッドで寝てる子が、すべて公にしてまで、罪に問うことを望むのか。ましてや僕たちは、まだ高校生だ」
「陸矢さん、早く!」
「わかったって――じゃあな、よく考えろよ、涼一くん」
自分でしておきながら、なんて勝手な!
俺の中で怒りが沸々とこみ上げていたが、今は陸矢に絡むようも、優先すべきことがあった。
「……」
陸矢たちが引き上げた後、俺は恐る恐る暗い部屋の中を覗いた。
すると、その時だ。