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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密


 夏輝木葉と俺。二人に面識がなかったとするのは、語弊があるのかもしれない。お互いの顔は知らなくても、こうして言葉を交わしていたのだから。

 部屋の中と外、ほんの数メートルの間隔をもって――確かに。

 警察が駆けつけた後、俺はともかく彼女の状態が危ういことを告げた。すると数分後には救急車が到着し、ストレッチャーに乗せられ彼女は搬送されていった。どうやら、この時点で気を失っていたようだ。

 救急隊員に囲まれていたので、結局彼女の顔を見ることはなかった。

 その後で、更に遅れて到着した刑事に聞かれる形で、俺の知る限りの事の顛末を話した。陸矢や他の連中のことも、包み隠さずに。

 最後に陸矢から言われたことは、この時点で頭にはなかった。見ず知らずの少女のあんな姿を目の当たりにした後では、正直に話すという以外に、俺がすべきことはないように感じたのだ。

 一通り話を終えると、また明日、今度は警察で調書を取ると告げられ、警察は家を後にしようとした。この後で、陸矢たちの身柄の確保に動くのか、外に停められていたパトカーでは、しきりと無線を通じてのやり取りが続けられていた。

 警官の一人が残ろうとしたのは、俺を一人にするわけにはいかないからだという。そうしたところに去り際だった刑事が現れ、俺の保護者に連絡を取りたいと言われた。迷った挙げ句、俺は五月女さんの携帯番号を刑事に伝えた。

 その後、どれだけの権力のせめぎ合いがあったものか、子供(ガキ)だった俺は知る由もない。しかし事態は俺が考えたより、ずっと複雑な展開を見せることになった――ようだ、が。

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