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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密


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 ホラー・アトラクション内でパニックに陥った夏輝さんは、失禁をした上に失神。慌てた俺は即座に係員に助けを求めることになった。

 もしかしたら、たまにはこんなハプニングも、あるということなのかもしれない。アトラクションのスタッフの動きは迅速で、その場の現状回復に努める一方で、俺たちを救護室へと適切に誘導したのだった。

 そして、約一時間半後――。

「大変、ご迷惑おかけしました!」

 夏輝さんは元気に大きな声で言うと、深々と頭を下げた。

「体調は、本当にもう大丈夫ですか?」

 救護室で世話をしてくれた看護師に、そう聞かれると。

「はい、すっかり! だけど、お恥ずかしいことです。誠に申し訳ありませんでした」

 汚れた衣服はクリーニング後、自宅に発送してくれるという。それに掛かる費用諸々は、当然こちら持ちだけど、そんなことまでしてもらえるだけで、有り難すぎると感じた。

 この間、シャワーを浴びさせてもらい、ベッドで休ませてもらい、着替えまで用意してもらったのだから。

 夏輝さんは今、黒のジャージの上下に着替えている。彼女の立場からすれば、どれだけ頭を下げても下げ足りないといった感じだろう。

「いえいえ、それではお気をつけて、引き続き当園をお楽しみください」

 そんな暖かい言葉に送られ、再び園内に戻った俺たちだけど、当然ながらもうアトラクションを楽しもうという気にはなれなかった。

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