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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
「まぁた、考え事してる」
「いや……というか、俺が連れ込んだという言い方は、おかしいだろ」
「違うんですか?」
「夏輝さんが望むから、俺は……」
「ふーん。じゃあお兄さんは、私が死ねと言ったら死にます?」
「は? それは流石に死なないけど」
「ですよねー。じゃあ、そんな感じでいいじゃないですか」
「そんな感じ、とは?」
「できないことは、できない。それでいいんです。だから、そんな風に、私の顔色ばっかり窺うような真似は止めてください。楽しくないですよー」
「それで、いいの?」
「えーっと、うふふふ」
意味ありげに笑みを浮かべる彼女を、不思議そうに眺めていると。
「私はもう、お兄さんの性格を知ってしまっています。可愛そうな木葉ちゃんのこと、ただ捨て置くことなんてできませんよねー。責任も感じてくださっているみたいですし」
「それは、そうだけど」
「流石に死ぬことはできない。了解です。じゃあ、どこまでならオッケー? 恋人になってほしいと言ったら、なってもらえますか」
「どうして、そうなるの。復讐だろ? 俺のこと恨んでたんだろ?」
「だから、もうわかりませんって。それに、復讐だからこそですよ。お兄さん、私のことなんか好きじゃありませんものねー、どうせ」
「それを言うなら、夏輝さんこそ」
「ああ、ひどーい! 少しは否定してくださいよー」
「いやっ……どう考えても、恋愛以前の問題というか」