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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第10章 木葉の秘密
「また、自分のせいとか思ってません?」
言い当てられて、思わずドキリとした。
「あはは、図星だ。お兄さんって、わかりやすーい」
随分、態度が元に戻ってきている。彼女の話を踏まえるなら、それを喜ぶわけにはいかないけれど、話を聞きやすくなったのは事実だ。
「あのさ……さっきホテルで『失敗』って言ってたけど」
「やっぱり、気になってましたね」
「ああ」
「うーん、どこからかなぁ。ずっとかもしれない。とりあえず、こうして別荘にやって来てからは」
「最初の夜、俺のベッドに潜り込んだこと、とか?」
「まあ、そうですね。行動が突飛な割には、思惑が中途半端でしたし。でも、結果として私にとって、あれはアリだったのかもしれません。お兄さんに対してなら、身体を開ける自分を発見できたのですから」
話の展開から嫌な予感がしたが、案の定である。
「そう考えると、ますますショックだなぁ。どこの何者かわからない私にはしっかり反応しておきながら、すべてを曝け出した私にはまったく反応しないなんてー。ああ、なんだかムカつく! 男って、一体どういう構造してるんですか?」
「重ねて、すまない……」
そんな俺が、男を代表してしまってはいけない気がするが……。