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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意


「そういうのは、ちょっと……木葉だって、男の先輩から誘われるの、すごく嫌がってたじゃん」

「うん……基本的には苦手なんだけどさぁ。この前、講義で隣になった子と仲良くなったのね。その子も最近、同じサークルに入ったらしいんだけど、コンパの誘いがどうしても断れなかったんだって。それで、私にも一緒に行って欲しいってゆーから」

「どんな子?」

「あ、丁度あそこにいる。オーイ、つっちー!」

 木葉に呼ばれて私たちの席に来たのは、眼鏡をしたとても大人しそうな印象の子だ。彼女はほぼ初対面となる私から視線を少し下げると、とても小さな声で自己紹介をした。

「ま……松川土埜です。よろしくお願いします」

 丁寧にお辞儀をしてくれた彼女は、気が弱そうで清楚な雰囲気。第一印象は、決して悪いものではなかった。木葉と仲良くなれたように、この松川さんとも打ち解けられるかもしれない、とこの時点では思っていた。

 確かにこんな気の弱そうな子なら、強引な誘いは断れなかったのかもしれない。そう思った私は思い切って、二人と一緒にコンパに参加することにした。

 ところが、その席では――

「松川さん、なんか雰囲気いいよねー」

「そうそう、なんかエロいつーか」

「お前、バカかよ! それを言わないように、言葉を選んでるんだよ、コッチは!」

「いーのいーの。さ、少しだけ飲んでみない?」

「まだ、二十歳前ですから」

「大丈夫だって。この店、知り合いのバイト多いからチェック甘いし。だからね、ほぉら」

「えー、困ったなぁ」

「おおっ、今の上目遣い、たまらんっ!」

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