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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意
その確証を得たところで、私はお父さんのところに文句を言いに行った。ところが――
「ああ、そうだよ。当然じゃないか」
お父さんは全てを認めた上で、まるで悪びれずにそう言ったのだった。
「じゃあ、私の知らない内に、部屋のお掃除したり洗濯物を片づけたりしたのも?」
「瑞月は苦手だろうと思い、女性の監視役に頼んでおいた。だが、これからはちゃんとハウスキーパーを入れよう。その方が安心だな。料理だってする必要はないんだ。包丁で怪我でもしたら大変だからな」
せっかくお母さんに習ったのに……。
私は唇を噛んでぐっと堪えると、更にお父さんを問い質そうとした。
「監視の人は、一体何人いるの?」
すると、お父さんは笑みを浮かべながら、言う。
「必要なだけ。たとえそれが、五十人でも百人でもだ」
「そんな――」
「それで瑞月の健やかな生活が守られるなら、安いものだからね」
「せっかく……一人暮らしを始めたのに」
「いいじゃないか。楽しみなさい」
したり顔でそう話すお父さんに、私はカッとなった。
「さっ、最初からは無理でも、お料理だって身の回りのことだって、少しずつできるようになったり! 他にもいろんなことを経験して、辛いことだってあるかもしれないけど、その分、少し成長したり! 私には、そういうの必要ないの?」
「ああ、必要ないな」
「え?」