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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意
◆◆◆視点・岸本瑞月◆◆◆
パタン。扉を閉め、私は見知らぬ狭い脱衣場で、服を脱いだ。気分は、とても落ち着かない――けど、不思議とそれで誤魔化せてる気もする。
さっき言いかけたこと。
「気持ちなら――」
――もう決まっている。ずっと、前から。
そう言葉を続けなかったのは、言わなくても、わかってほしいから。
スカート脱ぎ、ブラウスを脱ぎ、タンクトップを脱ぎ、下着姿になった。上下薄ピンク色の下着と、ニーハイストッキングだけになった姿を鏡に映してみる。
「結構、エロいかも」
と恥ずかしいことを呟きながら、さっき思い切ってこの姿を涼一に見せていたら、どんな顔をしただろうと、少し残念な気がした。
どうせ裸になるのだから、関係ないか。そう思い直して全裸になると、バスルームの扉を開く。
誰が使ってるのかも知らないシャワーなので、少し抵抗はあった。でも、駅で走ったりして結構、汗をかいてしまったので、それは流しておきたい。幸い脱衣場には清潔そうなバスタオルが棚の上に重ねられてあった。
コックを開き水を出す。手で温度が上がるのを確認して、水流を肩口から胸元へと当てた。
今、向こうの部屋で、私の身体を流れる水の音を、涼一は一体どんな気持ちで聞いているの? ドキドキしてくれてるとしたら、そう思うだけで胸の先が、くっと強ばった気がした。