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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意





     □□□ 視点・Webカメラ □□□


 それまで静止画像だった画面が、ぱっと切り替わる。それと同時に、コメント欄には【はじまった!】【待ってたよ】【パチパチ】等のコメントが、一斉に流れ始めた。

 どこかの会議室だろうか。全体的に白い壁に囲まれ、中央にテーブル。その左右に椅子があり、右側の椅子に小太りの男が座っている。

「えーっと、始まっているのかな?」

 男はカメラ目線でこちらに問いかけるように、言う。丸顔の愛嬌のある顔立ちだ。

「あ、始まってますね。ハイハイ、どうも、こんばんわ。――と、生配信なんて久々すぎて、やり方わかんないな。――大丈夫? いい男だって? 嘘つけよ! フフフフ、まあまあ、やっていきますけどね」

 そう言う配信者の後ろでは、スタッフらしき人たちが、何人も行き来し、奥のホワイトボード文字を書いたり、している。そうした作業が終わり、スタッフが掃けたのを確認し、配信者は改めて話し始めた。

「ええー、というわけでですね。私のチャンネル登録者300万人突破記念ということで、なにをしようかなーなんて、ちょっと考えてみたんですけど。なんか割と昔やってた企画を復活してくれ、なんて声が方々からありましてね。そう、大物ゲストを招いて失礼なことを言いまくる炎上系の――って、違うわ! そうじゃなくて、今の社会情勢であるとか、政治の問題とか、ええ、ええ、かなり真面目なこともやっておりましたよ」

 この配信者の名前は、丸田。チャンネル名は『丸田丸男の○○チャンネル』という。登録者300万が表すように、超人気チャンネルだ。

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