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妹やその友達と、いろいろあったアノ夏のコト
第11章 瑞月の決意
涼一は顔を上げると、なんとか言葉を発した。
「み、瑞月を……解放してください」
「なんだと?」
岸本英次が、また一段、威圧を高めた時だ。
間隙を縫うようにして、丸田がカットイン。
「ハイ、ここは私から補足させていただきます」
そして、怒涛のように早口でまくし立てた。
「――こちらに座っている岸本尾瑞月さんですね。彼女は父親である岸本英次氏から、非常に厳しい監視体制を引かれているということで、この話が事実ならば、人権的観点においても、かなりの問題であります。彼女がどんな状況におかれていたのか、それを要約したのが、こちら」
それと同時に、ホワイトボードを覆っていた紙がはがされ、予め書き連ねられていた文言が画面に大きく映し出された。
その後のコメント欄は――
【ヤッバ!これマ?】
【マンションのフロア貸し切り、監視が常駐?】
【キャンパスでも外出先でも常時複数の監視!?】
【いや普通に無理…】
【息がつまりそう】
「――と、視聴者の反応はこんな感じですが、どうです岸本さん?」